一般財団法人環境イノベーション情報機構
IPBES、世界の土地の劣化に関する評価報告書の要約を公表
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2018.04.17 【情報源】国連/2018.03.26 発表
「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)」は、土地の劣化と再生に関する評価報告書の政策決定者向け要約(SPM)を公表した。すべてのデータを含む完全版の報告書は2018年後半に公表される予定である。報告書によると、世界の土地は人間活動(直接には農地の拡大と持続不可能な管理)によって劣化している。そのために世界人口の5分の2に相当する人々の健全な生活が損なわれ、生物多様性と生態系サービスも低下している。報告書は、2050年までの予測として、土地の劣化と気候変動によって作物の収量は世界全体で平均10%、地域によっては最大50%減少するとし、移住する人口は5000万から7億人に達すると予想している。しかし土地劣化を食い止めるための確かな対策はあるという。また対策をとった場合の便益はその実施にかかるコストの平均10倍にもなり、対策の実施は経済的にも意味があるとしている。IPBESは独立した政府間機関で、2012年に各国政府によって設立された。現在129か国が加盟している。【生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム】