一般財団法人環境イノベーション情報機構
フィンランド、バルト海の海洋環境を傷つける不法石油排出の2016年の件数は48件と報告
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2017.03.28 【情報源】フィンランド/2017.03.15 発表
フィンランド環境研究所(SYKE)は、2016年に海洋への石油の不法排出の疑いでフィンランド当局に報告された件数は前年とほぼ同数だったと報告した。石油の不法排出が確認されたのは2015年には47件だったのに対し、2016年は48件だったという。大部分は湾岸付近での数十リットル規模の排出で、最大で推定1150リットルだった。バルト海は極めて影響を受けやすい海洋に分類され、石油の排出は禁じられている。不法石油排出を防ぐため、バルト海洋環境保護委員会(HELCOM)はバルト海を取り巻くすべての国に定期的な空中査察を実施するよう義務付けている。フィンランドは2016年に空中査察機でバルト海を計484時間監視したという。最も頻繁に利用されている航路はスウェーデンやエストニアなどと協力して監視した。また、欧州海上保安機関(EMSA)のCleanSeaNet衛星画像サービスによって2016年にフィンランド領海で約250の衛星画像を撮影、石油排出の疑いがある場合はすべて現場で検証した。【フィンランド環境研究所】