一般財団法人環境イノベーション情報機構
CDP、グローバル企業は収益の4分の1近くを森林減少に関わる製品に依存していると分析
【地球環境 森林の減少】 【掲載日】2016.12.27 【情報源】国際機関/2016.12.05 発表
CDP(旧名称:カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)は、グローバル企業187社の収益のうち森林減少に関わる製品が占める比率を分析した。それによると、平均して収益の24%が森林減少に関わる製品(畜牛、パーム油、大豆、材木)に依存しており、これは合計で年間最大9060億ドルに相当するという。今後、気候変動がこれらの製品の品質、入手性、価格に影響を及ぼすと予想されている。さらに、これらの企業は製品の調達方法に対するメディアや市民社会の目が厳しくなる中でブランドイメージが低下するリスクがある。既にアグリビジネス企業の81%が過去5年間に、干ばつによる操業コスト増と牛肉生産の減少など森林減少に関連する悪影響を受けており、経営の変革が強いられたという。しかし、これらの製品の入手性と品質が将来の成長戦略に及ぼす影響を評価している企業は42%に過ぎない。また、調達基準を設けている製造業者や小売業者のうち基準の遵守を監視し、製品全体にわたり供給業者を監査しているのは半分に満たないなど、企業は森林減少に関わる製品のリスクを過小評価しているという。【CDP】