一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ海洋大気庁など、海洋酸性化が海洋生物に及ぼす影響の調査に助成
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2016.09.21 【情報源】アメリカ/2016.09.06 発表
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、海洋酸性化がアメリカ北東部のロブスター、二枚貝、カキ、イガイ、イカナゴなどの海洋生物に及ぼす影響を調査するため助成金を提供すると発表した。これは、海洋資源の持続可能な開発のため研究や保全活動を進める大学ネットワーク「シー・グラント・プログラム」北東地域グループと共同で実施するもので、助成金は連邦政府から80万ドル提供され、非連邦機関からのマッチングファンドとして40万ドル追加される。NOAAは、この取組は大学の専門知識を使って、地方、州、地域の利害関係者の複雑な調査のニーズに応える好例になるとしている。例えば、助成対象者の一つストーニーブルック大学の研究者は、ムラサキイガイが海洋の化学的性質の変化に適応できるかを探るという。シー・グラント・プログラムでは、こうした研究結果を、海洋酸性化の影響を受け、適応の必要に迫られている漁業、管理、ビジネス部門で役立てたいとしている。研究対象の優先順位は、漁業者、科学者、資源管理者、連邦および州機関の代表から成るNortheast Coastal Acidification Network(北東沿岸酸性化ネットワーク)が、アメリカ北東部の地域的、経済的に重要な海洋資源などに関する脆弱性を特定するために実施した調査を基に決定した。【アメリカ海洋大気庁】