一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界気象機関、2016年後半に発生が予想されるラニーニャ現象について分析
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2016.07.25 【情報源】国連/2016.07.06 発表
世界気象機関(WMO)は、2015〜2016年に発生した史上最大規模のエルニーニョ現象は収束し、2016年9月〜12月に小〜中規模のラニーニャ現象が発生すると予測した。今回のエルニーニョは、アフリカ南部、アフリカ東部、カリブ地域および中央アメリカ、東南アジア諸国で干ばつを、南アメリカの一部で洪水を引き起こし、世界中で6000万人以上の食料安全保障に悪影響があるという。ラニーニャはエルニーニョの反対の影響をもたらし、アフリカ、南アジア、ラテンアメリカの食料安全保障への影響が懸念されるという。2015〜2016年前半の記録的高温はエルニーニョによって加速されたが、人為起源の温室効果ガスが記録的レベルに達していることから、ラニーニャによる冷却効果に関わらず、今後も平年を大幅に上回る高温が続くと予想されている。WMOは、エルニーニョとラニーニョは「ゆっくりと忍び寄り生命や生活を破壊する危機」あるとし、気候予測のさらなる改善に取り組むと述べた。