一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州環境庁、輸送部門の低炭素化のため技術開発と行動の変革が必要と報告
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2016.01.04 【情報源】EU/2015.12.14 発表
欧州環境庁(EEA)は、輸送部門が環境へ及ぼす影響を軽減するために2000年以降に行ってきた取組の成果と今後の課題を報告した。輸送部門は、2013年にはEUの温室効果ガス排出量の4分の1近くを占めたうえ、騒音や野生生物の生息地分断化など様々な問題を引き起こしている。EUは、自然保護から騒音対策、燃料効率や大気質の改善まで広範な政策を導入しており、新車の燃料効率が向上し、CO2や大気汚染物質の排出量が削減されるなどの成果を挙げているという。一方、自動車の販売台数は増加し、個人の移動距離も長距離化している。また、地球規模で輸送された製品の購入も考慮すると、輸送部門への依存度はますます高まっている。EEAは、輸送部門の抜本的な低炭素化のためにはエネルギー効率を改善する技術開発だけでは不十分であり、輸送が及ぼす影響への適切な価格付けや、持続可能な輸送手段の利用促進など、行動の変革を引き起こす政策措置が必要だとしている。【欧州環境庁】