一般財団法人環境イノベーション情報機構
ラテンアメリカ・カリブ諸国など、森林景観回復の指定地域を拡大すると発表
【地球環境 森林の減少】 【掲載日】2015.12.21 【情報源】研究機関/2015.12.05 発表
ラテンアメリカ・カリブ地域の森林景観の回復を目指す「イニシアティブ20x20」のもと、この地域の国や州などが森林景観を回復する地域をさらに拡大すると発表した。産業化が進んだ森林被覆率の低い地域ではエネルギー部門と工業排出が主な温室効果ガス排出源となっているのに対し、ラテンアメリカおよびカリブ地域では土地利用の変化と農林業が排出量の約半分を占めているという。「イニシアティブ20x20」は、こうした中、2014年に国連気候変動リマ会議(COP20)で起ち上げられ、発足時に1800万ヘクタール以上の対象地域の森林回復と3億6500万ドルの資金拠出が約束された。今回、この対象地域を2770万ヘクタールに拡大し、資金を7億3000万ドルに増額することが決まった。対象地域では、森林を回復させると共に、農地や牧草地で樹木を活用するなど、さまざまな土地が隣接するモザイク状の景観を作るという。これにより、森林の生態系サービス(浸食防止、水安全保障、炭素貯留など)の維持と農林業を両立できると期待されている。【世界資源研究所】