一般財団法人環境イノベーション情報機構
持続可能な稲プラットフォーム、世界初の稲栽培の基準を発表
自然環境】 【掲載日】2015.11.16 【情報源】国連/2015.10.27 発表
国連環境計画(UNEP)と国際イネ研究所(IRRI)が発足させた「持続可能な稲プラットフォーム(SRP)」は、世界初の「持続可能な稲栽培の基準」を発表した。稲の栽培は、世界の食の安全保障において重要な役割を担っており、また発展途上国の1億4000万人超の小自作農の生活手段となっている。しかしその一方で、稲の栽培によって世界の淡水の30〜40%が消費され、人為起源の温室効果ガス排出の5〜10%の原因にもなるなど、環境に大きな影響を与えている。「持続可能な稲栽培の基準」は、環境及び社会経済的なベンチマークを用いて、小自作農のコメ生産量を維持したうえで、稲栽培による環境フットプリントを削減し、食の安全と質に対する消費者ニーズを満たすもので、生産性、食の安全性、労働者の健康や権利、生物多様性など46の必要条件からなる。さらに農業従事者や市場のサプライチェーン関係者が、稲作システムの持続可能性を評価し、進捗状況を監視できるよう、定量的な評価指標も加えられている。【国連環境計画】