国連総会、野生動植物の不正取引の根絶への行動を求める決議を採択

　国連総会は、野生生物の不正取引の防止・根絶への断固たる措置を促す決議をコンセンサスで採択した。アフリカにおけるサイの密猟の増加やゾウの殺害数の多さは地域的もしくは世界的な絶滅をひき起こす可能性がある。また、不正取引は種や生態系だけでなく、地域コミュニティの生活や観光等にも悪影響を与え、貧困撲滅への努力や持続可能な開発の達成を危うくしているという。今回の決議では、動植物やその製品の不正取引に対し、その防止・捜査・起訴に必要な法律の整備とその執行及び刑事司法対応の強化、「野生生物犯罪と闘う国際コンソーシアム（ICCWC）」による技術支援提供の認知度向上など、効果的な措置の実施を提案。さらに、相互の証拠提供を実施するための司法、法律、行政の各規則の整備と、国家レベルの関連機関間での「野生生物犯罪のタスクフォース」の設立を促している。【国際連合】