一般財団法人環境イノベーション情報機構
森林再生を目指すボン・チャレンジで、6000万ヘクタール以上の森林再生が進行
【地球環境 森林の減少】 【掲載日】2015.04.03 【情報源】研究機関/2015.03.21 発表
森林の再生を目指すボン・チャレンジの第2回会議がドイツのボンで開催され、参加国により6000万ヘクタール以上の森林再生が約束済みで実施中であることが確認された。ボン・チャレンジは2011年に発足し、2020年までに世界で1億5000万ヘクタールの森林を再生するとの意欲的な目標を設定した。2014年の気候サミットで目標がさらに上乗せされて、2030年までに3億5000万ヘクタール以上となっている。拡大されたボン・チャレンジの目標が達成されると、炭素固定のほかに流域保護や農林生産物の拡大などで、正味年間1700億ドルの便益を生む可能性があるという。
会議はドイツ政府、世界資源研究所(WRI)、IUCNの共催で、中国、コスタリカ、エルサルバドル、エチオピア、グアテマラ、インドネシア、リベリア、韓国、スウェーデン、アメリカなどの政府代表や、産業界、NPOが参加。中央アメリカでの協力や、森林修復によってサハラ砂漠の拡大を抑制するイニシアチブなど、森林再生のためのさまざまな計画が発表された。ボン・チャレンジは、これらの行動を支援し、協力関係を築くためのプラットフォームになっている。
WRIのステア所長は、劣化した土地の修復は貧困対策、食糧安全保障、経済強靭化、大気中の炭素の大幅削減につながると、ボン・チャレンジの活動の重要性を評価している。【世界資源研究所】