一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、薪ストーブ等の粒子状物質等の排出基準を改正
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2015.02.19 【情報源】アメリカ/2015.02.04 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、薪を使ったストーブなど暖房器具の汚染物質排出基準改正を最終決定した。新基準は今後製造および販売される機器が対象で、既に使用されている機器には影響しない。大気浄化法(CAA)により、EPAは大気汚染の原因となる固定汚染発生源について、新規汚染源排出基準(NSPS)を設定することになっている。今回発表されたEPAの最終規則は、薪ストーブ等についてこれまで設けられていた1988年の基準を改定するもので、温水暖房器、ペレットストーブなどで初の連邦基準も定めた。EPAによると、新基準に沿った新機種では、心臓発作や喘息など深刻な健康被害に関連がある微粒子やスモッグの原因物質である揮発性有機化合物(VOC)の排出量が、新基準が導入されない場合に比べて70%、一酸化炭素は62%削減される。その結果、大気質を改善するとともに、国民の健康についても34〜76億ドルの利益をもたらすという。新基準は、すでに利用可能になっている技術を反映したものだが、製造者が次世代機を開発する時間をとれるよう、新基準は5年間にわたって段階的に導入される。今回の基準が最終決定に至るまで、EPAは約8000件の意見を受け取り、公聴会も1回行った。【アメリカ環境保護庁】