一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、イリノイ州の二酸化炭素地中隔離を認可
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2014.09.16 【情報源】アメリカ/2014.09.02 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、気候変動の要因となる二酸化炭素の大気への排出を削減するため、発電所が排出する二酸化炭素を地中に隔離する注入井の建設と運用への申請を認可した。認可を受けたのは、FutureGen Industrial Alliance 社で、イリノイ州の石炭火力発電所から出る二酸化炭素を圧縮・液化してパイプラインで運び、州内に建設する深さ約4000フィートの坑井4本に注入する計画である。これはEPAの地中注入井プログラムのクラスVI(地中貯留用注入井)としてアメリカ初の認可となる。計画では年間110万トンの二酸化炭素を20年にわたって回収し地下に注入する。110万トンの二酸化炭素は、乗用車23万2000台分の排出に相当するという。
同社は、10月にも掘削を開始することが可能になったが、注入開始前に坑井の信頼性を実証し、長期のモニタリングを実施することが義務付けられている。認可に先立ち、EPAは技術的審査を完了し、一般から寄せられた280以上のコメントにも返答している。【アメリカ環境保護庁】