一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU 野生動植物の違法取引への対処方法改善に関する意見公募を開始
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2014.02.21 【情報源】EU/2014.02.07 発表
欧州委員会は、EUが野生動植物の違法取引への対処方法を改善するために、意見の公募を開始した。世界的に密猟と密輸が急増しており、複数の種では、その数は前例のない規模に達している。サイのツノには、金よりも高価な値が付けられており、2007年には13頭であった南アフリカにおけるサイの密猟は、2013年には1000頭以上に増加している。EU域内は、野生動植物の違法取引の重要な販売市場であり、通過地点となっている。この問題に対処するために、EUは、過去10年間、絶滅危機種に対する厳格な貿易ルールを承認し、発展途上国における違法取引の克服を支援してきた。EUは、アフリカにおける種の多様性の維持に過去30年間に5億ユーロを拠出しており、現時点で1億6000万ユーロの拠出に相当するプロジェクトが進行中である。野生動植物に関する犯罪行為は特に高い利益を生み出し、訴追されることは稀な状況にある。今回の意見公募では、欧州委員会は、野生動植物の違法取引に関して、現在の枠組みの是非や強化すべき対策、知見・データの改善といった10の設問を設定している。意見公募の結果は、既存のEU政策見直しに反映される。【欧州委員会環境総局】