一般財団法人環境イノベーション情報機構
アグリフード分野の産学連携グループ、農家の炭素排出削減を支援するオンラインツール「クール・ファーム・ツール」を開発
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2014.02.14 【情報源】イギリス/2014.01.30 発表
農産物を原料として扱う大手飲料・食品企業とイギリスのアバディーン大学の研究者のグループが、農業の二酸化炭素排出削減を支援する新たなオンラインツールを開発した。これは「クール・ファーム・ツール」(CFT)と名付けられ、農家が自分の温室効果ガス排出量を把握し、自分に合った最も費用対効果の高い方法を特定できるようにするツールである。これまで表計算ソフトの形で使われていたが、より使いやすい新たなウェブ版が開発された。農業は世界の温室効果ガス排出量の25%を占めるとされる。排出削減には、肥料の種類を変える、作物を組み合わせる等、さまざまな方法がある。しかしその中から、個々の農家が自分にとって最も費用対効果の高い方法を見出すのは簡単ではない。CFTはこれを支援するもので、農家は無料で使用することができる。また、企業もサプライチェーンの排出量集計と管理に利用できる。企業の商業的利用には、費用が発生する。
CFI参加企業の一つマーク&スペンサーの担当者は、CFTにより、「農家の負担であった排出削減が、価値ある意思決定支援ツールに形が変わると期待している」と述べた。【イギリス自然環境研究会議】