一般財団法人環境イノベーション情報機構
グリーンディール融資の実績は目標の1%未満、イギリス公共政策研究所が報告
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2013.12.11 【情報源】イギリス/2013.11.26 発表
イギリスのシンクタンク公共政策研究所(IPPR)は、イギリス政府が2013年1月から導入しているグリーンディールの融資利用者が目標の0.6%にとどまっていることを、新たに発表した報告書で公表した。当初、政府は2013年には13万件の融資利用を見込んでいた。2013年10月までに10万1000世帯がグリーンディール制度のエネルギー効率の評価を受けたが、このうち融資を受けたか、受けると約束したのは813世帯(0.6%)にとどまっている。報告書は、現在のペースが続けば、政府目標の1%を達成することも容易ではないとしている。グリーンディール融資は、新型ボイラーや屋根裏の断熱材の取り付けなど、省エネ改修の費用を融資するもので、世帯の光熱費の支払いを通じ返済される仕組みである。しかしこの返済額が高く、通常のグリーンディールパッケージの融資を受けた場合の、通常世帯の融資利率8%では、年間光熱費の節約分は帳消しになるという。しかし、利率が0%であれば年間節約額は136ポンドになる。報告書はグリーンディール融資を受ける最初の20万人は利率をゼロにし、融資利用者が増えるにしたがって徐々に利率を上げていくべきだとしている。報告書ではこのほか、政府保証や補助金などの方法も検討している。【イギリス公共政策研究所(IPPR)】