一般財団法人環境イノベーション情報機構
スウェーデンハウス、改正省エネ法施行に先がけ、「U値」表示を全棟で開始
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2013.07.02 【情報源】スウェーデン/2013.06.28 発表
スウェーデンから輸入する組み立て住宅の製造・販売を手掛けるスウェーデンハウスは、改正省エネ法の施行に先がけ、同法で新たな指標となる「U値」(外皮平均熱貫流率)の表示を全棟で7月1日に始める。従来の「Q値」(熱損失係数)に加えて示し、比較検討しやすいようにする。同社はQ値も必要だと判断し、Q値の表示も継続する。改正省エネ法では住宅の断熱性能についてU値を採用する。Q値が建物の熱損失量を延べ床面積で割るのに対し、U値は熱損失量を断熱範囲の表面積で割った値となる。Q値では床面積が小さかったり複雑な形状だと不利になるため、U値が導入される。スウェーデンハウスは、改正省エネ法施行を前にU値を示し、自社住宅の断熱性能を訴える。
U値は外部と接する床、外壁、窓、天井、屋根など外皮の断熱性能の平均値で、Q値は建物の形状による熱負荷も踏まえた建物全体の断熱性能を示す数値だという。U値は建物の形状や空間構成の影響を受けため、外皮の断熱性能が同じ場合は、形や間取りに関わらず同じになる。一方、Q値は建物がシンプルだと数値が向上する。
スウェーデンハウスはシンプルな外観や間取りを提案していることから、U値だけでなくQ値も引き続き表示する。Q値の計算は換気による熱損失量を算入するが、U値には加算されない欠点も指摘し、Q値が省エネ性能と快適さを含めたより実感に近い断熱性能を表す、と強調している。いち早くU値を表示する半面、Q値の重要性をアピールする。【スウェーデンハウス(株)】