一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連機関、初の世界連携による干ばつリスク削減へ(ハイレベル会合終了)
【地球環境 砂漠化】 【掲載日】2013.03.29 【情報源】国連/2013.03.15 発表
世界気象機関(WMO)、世界食糧農業機関(FAO)、国連砂漠化対処条約(UNCCD)等の国際機関は2013年3月11日〜15日、自然災害の中でも最も破壊的とされる干ばつに対する各国のリスク削減政策を、初めて世界で連携して推進するための各国干ばつ対応政策ハイレベル会合をジュネーブで開催した。気候変動が進む中で、干ばつの頻度や強度は増す一方である。その経済的損失は毎年60〜80億ドルに及ぶといわれ、1900年以降1100万人以上が死亡するなど人的被害も大きい。干ばつによってアフリカでは貧困が拡大し、米国、ロシア等で発生した干ばつの影響で世界の食料供給にも打撃を与えている。会合では、各国首脳や科学者・研究者等300人以上が参加するなか、科学技術や持続可能な土地管理に関する知見の進展により、干ばつの予防的管理は可能であることが示された。さらに、各国の開発政策に沿った干ばつ管理計画の展開・実行が必要との宣言がまとめられるに至った。同ハイレベル会合の結果は、2013年9月に開催される国連砂漠化対処条約締約国会議に伝えられる。【世界気象機関】