欧州委員会、加盟国に対しEU環境法令の実施強化を求める通達を発出

【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2012.03.22 【情報源】EU／2012.03.07 発表

　欧州委員会は、EU環境法令が各加盟国で十分に実施されていないとして、法令の実施強化を求める通達（communication）を発した。この通達では、環境被害が発生した場合に生ずる長期的な浄化作業にかかる費用に比べれば、それを予防に要する費用ははるかに少ないなど、環境法令を順守することの効果を強調している。環境法令が実施されないことで生ずる医療費や直接の環境被害により、EU経済は毎年500億ユーロのコストを負担しているとされる。たとえば、EU廃棄物法を完全に実施した場合の費用は、実施しない場合より正味で720億ユーロ少なくてすみ、40万人の雇用も創出される。
　欧州委員会は、EU環境法令の実施と執行は、国、地域、地方自治体の各レベルの当局が共有する事業であるとして、具体的な改善策も提案している。この通達は、欧州議会、加盟国、加盟国市民のほか、法令の実施と施行の全関係者に対して発出された。【欧州委員会】