一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州小売業フォーラム、環境への取組をまとめた最新のモニタリング報告書を公表
【エコビジネス 環境報告書】 【掲載日】2012.03.12 【情報源】EU/2012.02.28 発表
欧州小売業フォーラムは、資源の効率化など小売業者の環境への取組をまとめた最新のモニタリング報告書を発表した。これによると、小売業界では、サプライチェーンのグリーン化等に取り組むなど、これまで以上に積極的に環境に配慮していることが明らかになった。報告書によると、2010年に各小売業者が行った環境への取組は390件にものぼる(前年より100件増加)。その実施例として、大型スーパーマーケットのオーシャンでは、梱包材の使用を約1万トン削減し、同メルカドーナでは、150店舗でレジ袋を80%削減するなどが達成できたという。また、同フォーラムがこれまで示してきた課題別報告書の提言や優良事例が、各社の取組に反映されていることも明らかになった。欧州委員会のポトチュニック環境委員は、「小売業界が資源の効率化に果たす役割は大きく、サプライチェーンや消費者に大きな影響を与える」とし、これらの優良事例が幅広く導入され、環境への取組が広がることに期待を寄せる。現在、小売業界は欧州のGDPの13%に寄与するだけだが、環境へのマイナス影響が大きい飲食、住宅、交通の3部門に携わっているため、欧州委員会は、小売業界のこのような取組がEU全体に環境面での大きな利益をもたらすとしている。【欧州委員会】