一般財団法人環境イノベーション情報機構
韓国、「自然の防潮堤」の砂丘に関する報告書を発表
【自然環境 身近な自然の保全】 【掲載日】2012.03.05 【情報源】その他/2012.02.16 発表
韓国国立生物資源研究所は、同国の砂丘の特徴とその保全方法に関する報告書「自然の防潮堤としての砂丘」を発表した。この報告書は、砂丘の価値と保全の必要性について一般の意識を高めることを目的としたもので、豊富な画像や写真も交えて、砂丘の構造、機能・特徴、被害の原因、保全などを詳しく解説している。中でも、台風や津波、高潮などの被害の軽減、浸食からの自己修復など、砂丘の「自然の防潮堤」としての機能の紹介に重点を置いている。砂丘による沿岸集落保護の好例として、大青島、済州島などの事例を紹介するとともに、海岸の浸食・後退の被害例も挙げ、ビル・道路・擁壁の建設による砂丘の喪失がその原因であると指摘。砂丘の保全の必要性や、砂丘の被害による深刻な影響(洪水など)を、調査に基づき説明している。報告書の執筆者らは、砂丘を無用の土地ではなく防潮堤として捉えるなど、砂丘についての理解を深める教育の重要性を強調している。同報告書は、砂丘に関連のある地方自治体や官民の図書館、大学などに配布される予定である。【韓国環境部】