ラムサール条約と世界観光機関、2月2日の世界湿地の日を機に持続可能な湿地ツーリズム推進へ

【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2012.02.17 【情報源】国連／2012.02.02 発表

　ラムサール条約と世界観光機関（UNWTO）は、2012年2月2日の世界湿地の日を機に、持続可能な湿地ツーリズム推進に向けて協力していくと発表した。観光地としての湿地の利用は、入場料、地元産品の販売等を通じて湿地とそこに住む野生生物や人間に直接の利益をもたらす反面、リスクも伴う。そのため持続可能性の確保が重要で、ラムサール条約のティエガ事務局長は、「UNWTOの専門性を湿地の賢明な利用の促進に活用していきたい」と抱負を述べた。UNWTOのリファイ事務局長は、「湿地の自然という観光資産を活用しつつ、持続可能な方法で管理されたツーリズムがこの資産の維持にいかに役立つかをアピールしたい」とする。条約事務局はこの日のために各国で湿地ツーリズム関連イベントを開くよう呼びかけ、そのための広報資料も用意してきた。
　また2012年7月の第11回ラムサール条約締約国会議（COP11）では「湿地、ツーリズム、レクリエーション」がテーマであり、締約国が健全な湿地ツーリズムに取り組むことを約束する決議についても話し合われる予定だという。条約事務局はCOP11を機に、UNWTOと協力してラムサール条約登録湿地周辺の観光に関する事例研究も開始し、観光のメリットとデメリットを明らかにするとしている。【国連環境計画（UNEP）】