一般財団法人環境イノベーション情報機構
オゾン層と気候の保護のため、国際民間航空機関が消火器のハロンを段階的廃止へ
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2011.10.04 【情報源】国連/2011.09.16 発表
国際民間航空機関(ICAO)は、オゾン層破壊物質に関するモントリオール議定書の専門家諮問機関である「ハロン技術オプション委員会(HTOC)」の支援を受け、国際民間航空条約(シカゴ条約)の航空機運航と耐空性関連の基準を定めた2つの技術的附属書を改正して消火器へのハロン使用を段階的に廃止することで合意した。ハロンは成層圏オゾン層の破壊物質の一つであると同時に温室効果ガスだが、消火剤としての効果が高く、航空機については不可欠用途として例外的に消火器への使用が義務付けられている。だが、2003年から、国連環境計画(UNEP)のオゾン事務局とICAOが共同で、乗客の健康と安全を損なわずにハロンの使用要件を改正する可能性を探ってきた。ベンジャミンICAO事務局長は、「この合意は、航空機運航による環境影響を最小限に抑制していくうえでのさらなる前進」として、HTOCとUNEPの支援に感謝した。ハロン代替物質の特定と効果的な使用に向けての課題はまだ多く、ICAOは引き続きハロン代替物質の研究開発状況を注視し、廃止目標期日の遵守に努めるほか、貨物室の消火器用のハロン代替物質の研究にも注目していくという。【国連環境計画(UNEP)】