一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連機関ら、野生生物・家畜・人間の間の感染を防ぐため、野生生物の疾病に関する科学タスクフォースを設立
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2011.07.22 【情報源】国連/2011.07.08 発表
国連環境計画ボン条約(UNEP/CMS)事務局と国連食糧農業機関(FAO)は、新種の感染病の脅威に対応するため、関連専門機関や各国政府機関等とともに、新たに「野生生物疾病科学タスクフォース」を設立した。2005年の鳥インフルエンザの流行の際に専門的知識の裏付けに基づく適切な対応策で成果を上げた鳥インフルエンザ・ 野鳥対策科学委員会をモデルとしているこのタスクフォースは、野生生物、家畜および人間それぞれの健康の維持を一つの枠組みの中でとらえ、国際機関や各国政府のみならず、様々な分野の専門家らの知識を統合する取り組みを行う。感染病の蔓延は病原体を持つ移動性野生動物が季節的な渡りを行うことが原因となることが多いが、逆に健康な野生動物も家畜や人間との接触による罹患の危険も負っている。今後はCMSとFAO加盟各国を対象に、野生生物の罹患率や大量死の事例を調査し移動性野生動物の疾病による脅威に対応する措置も取られる予定である。【国連環境計画(UNEP) 】