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環境ニュース[海外]

領海外の地中海で、生態系保護地区の設立を目指す

地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2002.03.11 【情報源】フランス/2002.02.27 発表

 フランス環境国土整備省のイヴ・コッシェ大臣は、2月27日の閣議で、フランス沖合いの地中海を生態系保護地区(ZPE)とする法案を提案した。
 地中海沿岸では、大西洋沿岸と同様、原油タンカーや危険物質を積んだ船舶の航行が増え続けている。世界の原油海上輸送の28%は地中海を通過している。海上交通の増加や、こうした地域が生態学的に脆弱であることを考慮し、政府は、海洋汚染の削減と防止のため、法的手段を強化する必要があると判断した。エリカ号の座礁に続き、2000年2月28日、省庁間委員会が召集され、政府は、地中海における生態系保護地区の設立についても取り上げてきた。
 法案の目的は、フランス沖合いで、国際関係的な理由から経済水域とされていない海域においても、生態系保護地区を設立することを認めるものである。フランスの領海を超える、12〜188海里の水域で、油タンクの洗浄、バラスト排水などの違反行為を行った外国人に対し、フランスの管轄権に基づいて訴追できるようにする。
 生態系保護地区の設置により、船舶による海洋汚染を防止するため、「1973年MARPOL議定書」に基づく措置(船舶への立ち入り検査など)をとることができるようになる。
 地中海生態系保護地区は国議会のデクレにより設立される。最終的な境界は、イタリア、モナコ、スペイン、アルジェリア等沿岸諸国との協議により決定される。【フランス環境・国土整備省】

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