一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU、加盟国の水不足と干ばつへの対処の進捗状況について報告書を公表
【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2010.05.31 【情報源】EU/2010.05.18 発表
欧州委員会は、加盟国の水不足と干ばつへの対処の進捗状況について、報告書を公表した。報告書では、2009年は、これまでの年と比較して南欧諸国でも降水量は多かったが、限られた水資源の過剰利用を阻止し、その傾向を変えるために更なる努力が必要だと指摘している。また、十分な、高い品質の水の供給を保障し、消費の需要を満たし、気候変動に対処するために、効果的な水価格政策、及び適切な水の取り扱いと節水を促進する対策が、必要不可欠であるという。さらに、複数の加盟国で、国土全土において水不足が頻繁に発生していることも示している。これは、地中海沿岸の国々だけでなく、例えば、チェコでは全土において水不足がより頻繁に発生しており、フランスやベルギーでは帯水層の利用過度が報告されている。
また、水管理は、需要の削減を優先した水政策のヒエラルキーに従って実施するべきであることを示しており、節水のポテンシャルを利用し尽してから、供給オプションを考慮に入れるべきだとしている。
さらに、水枠組み指令の国内法への転換が、特に、水不足の影響を受けている加盟国において遅れていること、今年3月に提出期限であった流域管理計画が複数の加盟国で提出されて おらず、作業も始まっていない加盟国があることを指摘している。【欧州委員会環境総局】