一般財団法人環境イノベーション情報機構
ワシントン条約締約国会議が閉幕
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2010.04.07 【情報源】国連/2010.03.25 発表
カタールのドーハで、3月13〜25日まで、第15回ワシントン条約締約国会議が開催され、150カ国を超える国々が参加した。最終的には合意された提案が24件、否決された提案が10件、撤回が7件となった。数種類の爬虫類の管理の強化、トラやサイの違法取引対策などについては各国が合意。ホーリー・ウッド、ブラジリアン・ローズウッド、マダガスカル島の数種類の植物、中米の数種類のトカゲやカエルなどについては、ワシントン条約に基づく取引規制が90日以内に実施される見込み。
アブラノツノザメなど、商業的な価値の高い4種類のサメを附属書II種(国際取引を規制)に追加する提案については、否決された。また、ホッキョクグマを附属書I種(国際取引の原則禁止)に追加する提案は、科学的な根拠が十分でなく、北極海周辺で暮らす先住民族の人々にとってホッキョクグマが文化的・経済的に重要な役割を果たしているとして、カナダなど多くの国の反対で否決された。
また、アフリカゾウについては集中的な議論の対象となり、タンザニアとジンバブエの国内のアフリカゾウを附属書I種からII種に変更する提案は否決された。また、20年間のモラトリアムを設けようというケニアの提案は撤回された。【UNEP】