一般財団法人環境イノベーション情報機構
野生生物生息地を創設する農家への補助を拡大
【自然環境 身近な自然の保全】 【掲載日】2002.02.20 【情報源】イギリス/2002.02.11 発表
イギリス環境・食糧・地方事業省は2月11日、田園地帯の自然景観や生物多様性を保全するため、農地周辺に希少な野鳥や植物の生息地を創設する農家に補助金を交付する事業を拡大し、新しいオプションを導入することを発表した。拡充された「田園地帯管理スキーム2002」(Countryside Stewardship Scheme from 2002)では、イングランドにおける、全ての主要な景観類型の農地が補助対象となる。同省のエリオット・モーリー大臣は、これにより、タゲリ、灰色ヤマウズラ、ウタツグミなど田園地帯の野鳥が増加すると期待を表明した。財源には、既存の田園地帯管理スキーム予算が充てられる。同予算は、2001/02年度5100万ポンド(約95億円)であったが、2002/03年度には6600万ポンド(約124億円)へ増額される見通し。
今回のスキームの拡大は、耕作地管理パイロットスキームの大成功を受けてなされたもの。このパイロット事業の経済評価では、生物多様性保全を目指して大規模農地管理の主流が変わる可能性があること、また、生態学的評価では、植生、野鳥、昆虫に効果があることが明らかになった。【イギリス環境・食糧・地方事業省】