一般財団法人環境イノベーション情報機構
第21回モントリオール議定書締約国会議 HFC類の取り扱いに合意できず
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2009.11.18 【情報源】国連/2009.11.10 発表
エジプトのポートガリブで開催されていた、第21回モントリオール議定書締約国会議が11月8日に5日間の日程を終えて閉幕。現在、京都議定書で規制されている、温室効果ガスのハイドロフルオロカーボン類(HFC類)について、モントリオール議定書の下で規制し、段階的な廃止を目指した方がよいのではないか という提案には合意することができなかった。モントリオール議定書に基づく対策を支持する国々は、HFC類の段階的な廃止が、オゾン層を破壊せず、地球温暖化の原因にもならない代替物質の開発を促進することになると強調。一方、提案された対策は熟しておらず、第15回気候変動枠組み条約締約国会議の前に取り上げるのは適切でないという国もあり、合意には至らなかった。この他の議題では進展も見られ、医療用の例外を除いて、全廃されるクロロフルオロカーボン類(CFC類)については、途上国におけるストックの処理等のために追加的な資金を活用することが2010年の会合で検討されることになった。また、臭化メチルについては、各国に代替物質への移行を促進する法律を検討するよう促す決議を採択。さらに、モントリオール議定書の専門家委員会に対し、検疫や船積み前の消毒に利用される臭化メチルの代替物質について2010年に報告書を提出するよう要請した。【UNEP】