一般財団法人環境イノベーション情報機構
モントリオール議定書 全ての国連加盟国が批准した初の環境条約に
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2009.09.29 【情報源】国連/2009.09.16 発表
オゾン層の保護に関するモントリオール議定書に東ティモールが批准し、全ての国連加盟国がこの議定書に参加することとなった。国連に加盟している196カ国が全て批准した環境条約は、モントリオール議定書が初めて。東ティモールが批准を発表した9月16日は「国際オゾン層保護デー」でもあった。モントリオール議定書は、フロンやハロンといったオゾン層破壊物質の生産等を禁止するもので、オゾン層の回復を軌道に乗せた成果が広く知られている。
国連環境計画のシュタイナー事務局長は、モントリオール議定書やウィーン条約がなければ、2050年までに、大気中のオゾン層破壊物質の濃度は10倍以上に達し、2000万人の人が皮膚がんで、また1億3000万人の人が白内障の被害を受けていたかもしれない と指摘している。
また、EU議長国のスウェーデンと欧州委員会も、全ての国連加盟国が同議定書を批准したことを歓迎。モントリオール議定書が気候変動関係の条約と協力して、特に、ハイドロフルオロカーボン類(HFC類、オゾン層破壊物質の代替物質として利用されているが、強力な温室効果がある)の対策に取り組んでいくことに期待を示した。【UNEP】【欧州委員会環境総局】
プレスリリース:UNEPプレスリリース