一般財団法人環境イノベーション情報機構
UNEP サンゴ礁守るか、壊すか、それが問題だ
【自然環境 自然とのふれあい】 【掲載日】2002.01.22 【情報源】国連/2002.01.11 発表
現在、サンゴ礁は世界規模の危機にさらされている。最近のUNEPの世界保全モニタリングセンター(World Conservation Monitoring Centre: WCMC)の報告書によれば、カリブ地域では、60%以上のサンゴ礁が脅かされている。UNEPと国際サンゴ礁イニシアチブ(the International Coral Reef Initiative: ICRI)は、この危機に対応するため、5つの新しい「コミュニケーション」ツール(カレンダー、パスポート、子供向けクイズ、ポスター、ボート利用者用チャート)を作成。旅行業者が顧客にサンゴ礁保護の重要性を説明するために、こうしたグッズを活用することを期待している。
そのうちの1つ、「カレンダー」は、11日、メキシコのカンクーンで開催されている旅行・貿易博覧会(MarketPlace)で、1,500のホテルに配布された。このカレンダーは、「持続可能な観光のためのカリブ連合(the Caribbean Alliance for Sustainable Tourism: CAST)」と共同で作成されたもので、サンゴ礁保護につながる行動に関する提言(廃水処理、シュノーケリングおよびスキューバダイビングのコツなど)が月ごとに掲げられている。
UNEPの副事務局長Jacqueline Aloisi de Larderel氏は、「サンゴ礁は、多くの沿岸地域において観光の目玉となるものであり、それを保護することは、環境のためだけではなく、旅行産業にとっても非常に重要である。旅行客および地域の観光産業従事者の認識を高め、行動を変えることによって、サンゴ礁への損害を減らすことができると信じている」と述べた。【UNEP】