一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU 地球温暖化への適応に関する白書を公表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2009.04.14 【情報源】EU/2009.04.01 発表
欧州委員会は、地球温暖化に弾力的に対応する力(レジリエンス)を強化するために必要な活動を示す白書を発表した。最近の知見によると、気候変動の影響は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の2007年の報告よりも早く、かつ、より深刻に現れるという。欧州はこうした影響から逃れることはできず、これに対応する準備をしなければならない。気候変動の影響は地域によって異なるため、適応措置のほとんどは国レベル・地域レベルで行われる必要がある。今回、発表された枠組は、EUが気候変動の影響に適応するための二段階の戦略的アプローチを構築しするもので、各国の対応を補足する。
戦略の第1段階は2012年まで実施され、2013年以降の包括的なEUの適応戦略の基礎を準備する。気候変動への理解を深め、採りうる適応措置を増やすこと、また、どのようにEUの重要な政策に適応措置を組み込むかという点に重点が置かれている。
最上の適応措置を決定するためには、確固たる科学的・経済的分析を基礎にしなければならないが、情報の内容や利用可能性は地域により大きく異なる。白書では、気候変動のリスク、影響、及び最善の慣行に関する情報を交換するクリアリングハウス・メカニズムの必要性が指摘されている。【欧州委員会環境総局】