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環境ニュース[海外]

廃車処理法案を閣議決定

ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2001.12.14 【情報源】ドイツ/2001.12.05 発表

 ドイツ連邦政府は、12月5日、廃車処理法案を閣議決定した。これにより、スクラップにされる乗用車及び業務用車両は、コストを払わずに、自動車製造業者ないし輸入業者に引き取ってもらえることになる。
 この法律は、2002年7月以降に市場に出される車について適用される。現在既に市場に出ている自動車については、2007年から適用される。
ドイツ連邦環境大臣トリッティン氏は、廃車処理は、将来は、ヨーロッパ全土で統一して高度な環境保護レベルに達しなければならないと述べた。
 ドイツは、2000年9月のEU廃車指令を、最も早く国内法に転換する国の一つとなる。新しい法律によって、包括的な使用済み自動車回収システムが設立されることになる。同氏は、この法律の施行後、消費者は対価を支払うことなく車を回収してもらえるので、不法投棄がなくなるであろう、と語った。
 製造業者、輸入業者、処理業者は、総計で、2006年以降、自動車重量の平均85%以上を再利用しなければならず(再利用率)、同じく80パーセントをリサイクルしなければならない(リサイクル率)。2015年以降、その割合は、それぞれ、95%、85%に引き上げられる。2003年からは、自動車の部品として重金属カドミウム水銀六価クロム)を用いることが禁じられる。
 製造業者及び輸入業者は、回収・再利用義務を負うことから、回収引当金を計上しなければならないが、今日既に市場に出されている車両を回収する際のインパクトを緩和するため、商法上、特別の経過措置が認められ、引当金を2007年分までに分割して計上することができる。
 この法律は、製造業者と輸入業者に無償での回収義務を課すことにより、処理に要する費用を自動車の価格に結びつけるものである。これによって、処理費用も販売競争の一部として組み込まれることになり、製造業者らがリサイクルしやすいように自動車を設計するようになる。
 法律案は、連邦参議院・連邦議会にて審議される。ドイツは、2002年4月21日までにEU廃車指令を国内法化しなければならない。【ドイツ連邦環境省】

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