一般財団法人環境イノベーション情報機構
イギリス 2007年版 大気質指標発表
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2008.02.05 【情報源】イギリス/2008.01.24 発表
政府の持続可能な開発戦略のひとつである指標データ「2007年版持続可能な開発のための大気質指標」が発表された。この指標により、最も重大な健康影響をきたすとされる粒子状物質や地上レベルオゾンの年間汚染濃度などが分かる。主な結果は以下のとおり。
●都市部の粒子状物質のバックグラウンド濃度は、2006年が24マイクログラム/m3であったのに対し、2007年は21マイクログラム/m3であった。
このレベルは過去5年で変動があるが、全体的には1993年以降、減少傾向にある。
●道路沿いの粒子状物質濃度は、2006年は平均32マイクログラム/m3であったが、2007年は平均31マイクログラム/m3であった。これも1997年以降、ほぼ減少傾向にあるが、削減のスピードは2001年以降緩やかになっている。
●地方部のオゾン濃度は、1993年の68マイクログラム/m3に比べ、2006年は74マイクログラム/m3、2007年は67マイクログラム/m3であった。このデータに関しては長期的なはっきりとした傾向は見られていない。
●都市部のオゾンのバックグラウンド濃度は、2007年は57マイクログラム/m3であったが、2006年は61マイクログラム/m3、1992年は44マイクログラム/m3であった。オゾン濃度は、データを取り始めた1992年以降、初めて、増加傾向となった。
●都市部で大気汚染レベルが「高い」または「中程度」と記録されたのは平均23日で、2006年は41日、1993年は59日であった。これらのデータは毎年時期によりそのレベルが大きくかわるが、2007年もその傾向が顕著に出ている。
●地方部では、2007年に大気汚染レベルが「高い」または「中程度」と記録されたのは平均26日で、2006年は56日であった。このデータも時期により変化がある。
これらの結果は暫定的なものであり、最終データは春に発表される予定である。【イギリス環境・食糧・農村地域省】