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環境ニュース[海外]

中国 江蘇:GDP3%を環境保護に投資 30の政策措置で支援

環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2007.11.05 【情報源】中国/2006.08.02 発表

 第11次五ヵ年計画期間、江蘇省の全社会が投入する環境資金の地区生産総額に占める割合を3%にまで高め、COD二酸化硫黄排出総量を2005年よりそれぞれ15.1%と18%下げる。省党委員会と省政府は先日、「環境保護を優先し科学的発展を促進するよう堅持することに関する意見」で上記の目標を公表した。
 積極的な環境建設によって経済成長を改善するために、化学企業を工業団地に誘致し、集中管理・集中汚染対策を実施し、分散している小型化学企業を5年かけて淘汰していく。循環経済を大々的に発展させ、3つの国家級循環経済実証機関と100の企業、15の工業(農業)団地、15の都市・省級循環経済実証機関の実証活動を実施する。産業チェーン整備に重点を置き、工業区の内部循環を推し進め、企業間、産業間の循環チェーン構築を強化する。
 環境保護メカニズムを積極的に模索し創造するために、以下の活動を展開する。第一に、環境参入許可制である。国家基準よりも厳格な産業構造調整リストを作成し、環境参入審査基準を検討作成する。第二に、市場化運行メカニズムである。汚染排出権初期価格、汚染排出価格、汚染処理費と環境保護サービス価格からなる環境価格体系を構築し、環境資源の需給関係や不足状況、環境コストを反映した環境価格形成メカニズムを整備する。第三に、環境資金投入メカニズムである。環境資金投入を公共財政支出の重点とする。第四に、生態補償メカニズムである。生態補償の実施方法を制定する。第五に、環境事故緊急対応メカニズムである。第六に、環境分野の政治業績評価メカニズムである。
 江蘇省政府は先日、「環境保護活動の推進に関する若干の政策措置」を公布し、環境保護優先の指導方針の着実な実施、環境保護活動の適切な推進、環境配慮型社会の建設加速を求めた。この政策措置は、以下の8大類30条からなる。
 第一に、産業構造調整を積極的に推進する。環境影響評価制度を厳格に執行し、建設プロジェクトの環境保護参入条件を引き上げ、汚染が深刻な企業やプロジェクトを強制的に淘汰し、重点産業の汚染物質排出基準を引き上げる。
 第二に、循環経済の発展を加速させる。「江蘇省発展循環経済促進弁法」を制定、実施し、省級循環経済発展特別資金を設立し、クリーナープロダクション審査を全面的に展開し、「三廃」(廃棄物、廃水、廃ガス)リサイクルを奨励する。
 第三に、汚染物質排出総量規制を整備、構築する。全省のCOD二酸化硫黄などの主要汚染物質削減計画を検討、策定し、責任状署名等の形で任務を現場や重点汚染源にまで徹底させる。毎年、各地の主要汚染物質削減状況を公開し、社会と市民の監督を受ける。また、汚染排出許可証制度を全面的に推進する。
 第四に、環境価格改革を全面的に深化させる。汚染排出権有償取得を徐々に実行し、排出権取引を普及させる。排汚費政策を整備し、汚水処理費徴収基準を調整し、ゴミ処理・固形廃棄物処理費徴収制度を整備して、「グリーン電力」価格を適正に策定する。
 第五に、生態補償メカニズムを建設する。鉱産資源、水資源、海域資源、林木資源など各種資源費の徴収管理を強化し、関連受益地区の財政により飲料水源区、自然保護区、生態公益林など開発制限、開発禁止区域にある生態機能保護区に補償を与え、上下流地区間の汚染賠償補償制度の構築を模索する。
 第六に、民間資本による環境インフラへの投資・経営を奨励する。環境インフラの建設・経営市場を全面的に開放し、一般事業の平均投資リターン率より若干高くなるように汚染処理価格基準を定め、環境インフラの建設・運営に優遇政策を行う。
 第七に、財政資金による環境予算投入を拡大させる。環境保護を公共財政支出の重点とし、財政環境保護特別資金の投入を増やし、排汚費徴収を強化し、環境保護行政と事業経費支出を保障する。
 第八に、環境監督管理能力を高める。環境安全緊急対応体系を構築し、環境監督管理インフラ建設を強化し、環境監督管理チームを充実させる。【中国環境報】

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