一般財団法人環境イノベーション情報機構
IPCC第3作業部会報告書 政策+技術=温室効果ガス排出削減は可能
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2007.05.14 【情報源】国連/2007.05.04 発表
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第3作業部会は、5月4日、既存の技術や新興技術、政策の活用により、今後数十年間で温室効果ガス排出量を削減することは可能だ とする報告書「気候変動2007:気候変動の緩和」(政策立案者のための要約版)を公表した。報告書によれば、今後、追加的な対策がとられなければ、2030年までに、温室効果ガス排出量は2000年レベルから25〜90%増加すると見込まれる。
現在(2005年時点)の温室効果ガス濃度は379ppmだが、これを445〜490ppmで安定化させるためには、2050年までに、CO2排出量を2000年レベルから50〜85%削減しなければならない。これにより、地球の気温の上昇は、産業革命前から2〜2.4度に抑えることができる。また、535〜590ppmで安定化させるためには、2050年までに、CO2排出量を2000年レベルから30%削減〜5%増加の範囲に抑えなければならない。これによる気温の上昇幅は、2.8〜3.2度とされる。
対策に必要なコストは、GDPの0.2〜3%と推計された。
この他、報告書では、エネルギー供給、建築物、運輸、森林など、分野ごとの対策も示された。【UNEP】