一般財団法人環境イノベーション情報機構
ハリケーン・カトリーナ後 ニューオリンズで土壌中の鉛の濃度が上昇
【水・土壌環境 地下水/土壌汚染】 【掲載日】2006.04.25 【情報源】アメリカ/2006.04.04 発表
EPAとルイジアナ州環境質局(LDEQ)は4月4日、ニューオリンズの土壌のサンプルにおいて、鉛の濃度が上昇していることを示すデータを公表した。この報告は、ハリケーン・カトリーナ後の継続的なモニタリングの一部である。今回示された鉛の濃度は、ハリケーン・カトリーナの前にニューオリンズで実施された調査で示された、過去の濃度と一致するものである。また、古い都市に対する全国的な調査においても、市街地の土壌中の鉛濃度が上昇していることが示されている。
現在、鉛濃度の上昇の原因を判定するためのさらなる分析が行われている。ルイジアナ州とニューオリンズ市健康局は、連邦有毒物質疾病登録庁(ATSDR)とともに、鉛への潜在的な曝露を防止するための措置を講ずるよう、住民に勧告している。
鉛のほか、ヒ素およびベンゾ(a)ピレンも、いくつかのサンプルで検出された。ヒ素については、長期(30年)曝露によっても、児童および大人に急性の健康影響は生じないと推測されることから、追加的な措置は必要ない。
また、アグリカルチャー・ストリート最終処分場に近い地点において、EPAの住宅地ガイドラインを超えるベンゾ(a)ピレンが示された。EPA等の連邦機関は、かかる地域においてベンゾ(a)ピレンが上昇した原因を特定するための作業を行っている。【EPA】