一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州議会 廃家電・電子機器のリサイクル、有害化学物質の使用規制強化に関する指令を採択
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2002.04.17 【情報源】EU/2002.04.10 発表
欧州議会は、4月8日、廃家電・電子機器の回収、リユース及びリサイクルを事業者に義務づける欧州委員会の指令案を採択。同時に、新規の電子機器における有害化学物質(水銀、鉛、カドミウムなど)の使用を制限する提案に関しても修正つきながら同意した。廃家電・電子機器は廃棄物の中でも急増している。現在、この種の廃棄物の90%は何の前処理もされずに埋立又は焼却されている。埋立地における鉛の40%、焼却施設における鉛の50%は廃家電・電子機器に起因している。
欧州議会は廃家電・電子機器指令案に46の修正を、有害化学物質規制指令案には9の修正を採決した。修正の趣旨は個々の生産者の責任を強化するもので、個別の回収システムが実用的でない場合にのみ、集団回収システムを認めることとなった。また、指令施行前に市場に出された製品が廃棄物となった場合の回収コストについて、生産者の分配を明確にするため、「目に見えるような課徴金」システムを用いることも認められた。このほか、「みなしご製品」(指令施行後に市場に出された製品だが、生産者が消えてしまったり、誰か分からなくなってしまったもの)を予防するような修正も採択された。なお、市場に残った生産者は、みなしご製品についてまで責任を負う必要はない。また、人口1人当たりの回収目標を6Kgに引き上げることを提案した。
一方、有害化学物質については、4種の重金属及び臭化難燃剤(PBB、PBDE)について、規制を2007年から2006年に前倒しする修正を採択した。【欧州委員会環境総局】