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環境ニュース[海外]

EU、EU排出量取引制度参加施設の2010年の排出量は増加したものの経済危機前よりは減少

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2011.05.30 【情報源】EU/2011.05.17 発表

 欧州委員会は、加盟国が提出したレジストリによると、EU排出量取引制度(EU-ETS)に参加した施設による2010年の排出量が、2009年比で3%増加したことを公表した。対象となる施設は、27ヶ国の加盟国にノルウェー、リヒテンシュタインを合わせた地域にある12000施設以上の発電所や製造工場である。これらの施設から排出された温室効果ガスは、CO2換算で1兆9320億トンとなり、2009年と比較すると3%増加した。2009年の排出量は前年比11.6%減であり、2010年の増加の要因は景気回復と指摘されている。一方で、27加盟国における2010年の鉱工業生産指数は2009年比で6.7%上昇しており、生産力の回復とは平行していないことが指摘されている。また、EU-ETSのルール遵守はほとんどの企業が達成しており、参加施設の2%のみ、締切り(4月30日)までに排出枠の提出を行わなかった。これらは、小規模な施設が多く、EU-ETS対象施設内の全排出量の2%以下となっている。また、同期間内において、対象施設の3%が2010年の排出量に関する報告を提出しなかった。さらに、2008年以降、京都メカニズムの枠組みにおいて発生した国際排出クレジットの利用が可能になったことから、これが積極的に利用されており、その割合は、2008年から2010年の期間で全排出枠の4.7%となっている。【欧州委員会環境総局】

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