一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ タイヤのリサイクルで出来た運動場の安全性を確認
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2009.12.21 【情報源】アメリカ/2009.12.10 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、タイヤやタイヤ屑をリサイクルして作られた運動場や人工芝のグランドについて、モニタリング調査の結果を公表した。タイヤやタイヤ屑は、人工芝のグランドや公園の設備などに広く利用されているが、市民からは安全性について懸念の声が上がっており、EPAでは、これに応えて、EPAの研究所周辺やワシントンD.C.など4カ所でサンプル調査を行った。採取した大気のサンプル中にはタイヤの繊維は確認されず、また、大気中の粒子状物質、重金属、揮発性有機化合物(VOC)などの濃度を、人工芝とバックグラウンド値で比較したところほぼ同様だったという。大気中の粒子状物質や鉛の濃度は懸念される水準よりずっと低く、また、タイヤの添加物である亜鉛についても、大気中の濃度や拭き取り物の濃度は、懸念される水準より低かった。
なお、EPAでは、今回の調査で試験方法の正しさは確認できたものの、サンプル数が少ないことから、追加的なデータなしに、この結果から全体的な結論を導き出すことはできないとしている。EPAでは、この春、連邦や州の関係機関の担当者を集めた会議を開催し、既存の科学的な知識を評価するとともに、子供たちの安全を守るためにどのような対策が必要か決定したいとしている。【EPA】