一般財団法人環境イノベーション情報機構
水を中心とした新社会システムの構築を河川局長に提言 国交省研究会
【水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2004.08.06 【情報源】国土交通省/2004.08.05 発表
国土交通省河川局と都市・地域整備局下水道部が設置した「21世紀の社会システム、国土管理のあり方に関する研究会(座長:丹保憲仁放送大学学長)」は、水を中心とした新たな社会システムの構築をテーマとしたを「変革と水の21世紀への提言」をまとめ、平成16年8月4日付けで河川局長に提言した。この提言は、過剰な熱や物質を放出してきた、これまでの大量消費型社会からの脱却が迫られている中、太陽エネルギーによる自然循環を重視する社会を志向していくことが21世紀の課題であるとし、その中で水を中心とした社会システムを構築することの有効性や、「水」と人間との新しい関わり方の方向性を示すことをめざしたもの。
(1)社会を大量消費型から自然循環重視型に転換し、水が社会システム全体に関わる範囲を広げる、(2)水の利用システムを質重視に転換し、水文化を再構築する、(3)人間が自然を一方的に利用するだけではない、新しい国土空間設計を目指す、(4)健全な水・物質輸送システムを目指した流域圏管理を重視する、(5)水に着目し国際社会へ貢献していく−−などの内容を提言に盛り込んだ。
なお国土交通省では今後100年間を視野に入れたこの提言の中で、長期的に取り組むべき課題についてはさらに研究を重ねていくとともに、早期の取り組みが可能な課題については、各種施策の中で積極的に提言を生かしていきたいとの考えを示している。【国土交通省】