給水装置の構造・材質基準案、水道施設の技術的基準案への意見募集結果を公表

【水･土壌環境 その他(水･土壌環境)】 【掲載日】2003.12.19 【情報源】厚生労働省／2003.12.19 発表

　厚生労働省は平成１５年１２月１９日、（１）給水装置の構造・材質基準のうち浸出性能基準と（２）水道施設の技術的基準のうち水道施設資機材からの浸出基準・付加物質基準の改正案への意見募集結果を公表した。
　改正案は給水装置や水道から水の中に浸出する物質などの基準を、１５年５月３０日に改正された水道水質基準と整合化させるためのもの。
　（１）（２）の両基準案とも有機物指標を過マンガン酸カリウム消費量から総有機炭素（ＴＯＣ）に切り替え、オゾン層保護法で原則として生産、使用が禁止された１，１，１−トリクロロエタンを項目から削除するとしていた。
　また、給水装置の構造・材質基準案では非イオン界面活性剤など４物質の新規基準設定、フェノール類とホルムアルデヒドの基準強化が盛り込まれ、水道施設の技術的基準案でも同じく非イオン界面活性剤など５物質の新規基準設定、５物質の基準変更が提案されていた。
　なおこの案に対し、意見募集期間中に１９件の意見が寄せられた。
　意見には例えば「有機物（ＴＯＣ）やホウ素の基準値レベルの測定が困難」「アルミニウムや非イオン界面活性剤は給水用具に含有されないので試験対象外にしてほしい」といった内容があった。
　これに対し厚生労働省ではそれぞれ「有機物（ＴＯＣ）やホウ素の試験法に特段の問題は生じないはず」「アルミニウムは銅合金中の不純物として給水用具に含有される可能性があるほか、新たに水質基準とされた非イオン界面活性剤不純物としての混入のおそれがある」と回答している。【厚生労働省】