一般財団法人環境イノベーション情報機構
環境観測技術衛星ADEOS−2、不具合で運用断念
【環境一般 調査/研究】 【掲載日】2003.11.04 【情報源】環境省/2003.10.31 発表
宇宙航空研究開発機構(注1)は2003年10月25日から不具合が生じていた環境観測技術衛星「ADEOS−2(みどり2)」の復旧の可能性が見込めないため、運用を断念すると10月31日に発表した。ADEOS−2は地球上の水・エネルギーや炭素の循環を解明するために日本の宇宙開発事業団(NASDA)が2002年12月に打ち上げた衛星。環境省が開発したオゾン層観測センサ「改良型大気周縁赤外分光計2型(通称ILAS−2)」も搭載されており、2003年4月から定常運用を実施。2003年9月には南極でのオゾン層破壊の様子をキャッチするなどの成果をあげていた。
なお今回の不具合の原因は現時点では不明であるため、小池環境大臣も「環境省としても原因究明の検討に積極的に参加するよう事務方に指示した」との談話を公表している。
(注1)宇宙航空研究開発機構=略称JAXA。宇宙科学研究所(ISAS)、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙開発事業団(NASDA)が2003年10月1日に統合されて設立された機関。【環境省】