一般財団法人環境イノベーション情報機構
森林を中高年齢者の健康づくりの場に 林野庁の報告書が提案
【自然環境 自然とのふれあい】 【掲載日】2003.05.28 【情報源】林野庁/2003.05.28 発表
林野庁は中高年齢者の健康づくりの場として森林を活用してもらうために、医療・福祉関係機関と連携した森林の利用推進手法についての調査報告書をまとめた。この調査では医療・福祉関係機関側の基礎的なニーズを探るために、まず全国119の医療機関に対して「医療・療養・生活習慣病予防面における森林の効能」についてアンケートを実施した。
その結果、森林の利用により患者に対する効果が期待できるとした回答は50〜70%にものぼっていたが、一方で実際に森林を活用している例が少なく、公園などで野外活動を行っている医療機関は23%に止まっていることもわかった。
利用できない理由としては、森林が未整備(85%)、付き添い人がいない(46%)、保険点数の対象にならない(31%)などの回答が多かった。
報告書ではこの結果を踏まえ、利用目的に応じた森林整備、医療・福祉分野から森林内での活動をサポートする森林療法士(フォレストセラピスト)の育成、森林の効用に関する科学的な調査研究の必要性を提案するとともに、実際の森林利用のタイプとして(1)患者のリハビリやリフレッシュを行う医療・福祉の森、(2)病後の体力回復や保養を目的とした療養・保養の森、(3)生活習慣病予防の森−−の3タイプを想定。タイプごとの「森林活用プログラム」を提案している。【林野庁】