東電・東通原子力発電所１・２号機新設の環境アセス準備書に対し環境大臣意見を送付

【環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2003.04.14 【情報源】環境省／2003.04.14 発表

　環境省は、青森県下北郡東通村に設置が予定されている東京電力（株）の東通原子力発電所１・２号機新設に関する環境影響評価準備書についての環境大臣意見をまとめ、平成１５年４月１４日付けで付けで経済産業大臣に提出した。
　東通原子力発電所は東北電力（株）と東京電力（株）の原発計４基の設置が予定されている発電所。東北電力は１１０万ｋＷの沸騰水型軽水炉と１３８．５万ｋＷの改良型沸騰水型軽水炉各１基を設置し、東京電力は１３８．５万ｋＷの改良型沸騰水型軽水炉２基を建設する予定だ。
　今回の環境大臣意見は、東京電力の発電所の主要建屋、開閉所、事務建屋などが多くの生物種の生息地である湿原を改変して設置される計画となっていることを指摘。湿原に生息する生物の中にはゴマシジミ、オオミズゴケなどの希少動植物も含まれていることから、評価書作成前に、（１）湿原の改変面積を最小限とする施設配置、（２）湿原への影響を最小限にする仮設ヤードの位置、構造、工法、（３）工事終了後の仮設ヤードの跡地利用、（４）残存する湿原の一部で予定されているビオトープネットワーク整備時の生態系への影響把握−−などの措置を検討するよう求めている。
　事業者である東京電力に対しては、今回提出された環境大臣意見を考慮した意見が経済産業省から述べられる見込み。【環境省】