一般財団法人環境イノベーション情報機構
平成26年度沿岸域における海洋ごみ調査の結果公表
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2015.06.04 【情報源】環境省/2015.06.03 発表
環境省は、6月3日、平成26年度沿岸域における海洋ごみ調査の結果公表した。過去5年間、全国7か所(茨城県神栖市、石川県羽咋市、兵庫県淡路市、山口県下関市、長崎県対馬市、鹿児島県南さつま市、沖縄県石垣市)の海岸で実施した漂着ごみ(個数、種類、量等)のモニタリングを実施した。
この5年間の調査結果をまとめると、個数では最も種類が多かったのはプラスチック類で6〜9割を占めていた。また、人工物の重量を比較したところ、長崎県対馬市、茨城県神栖市では木材等が多かったものの、その他の調査地点においては、プラスチック類が大半を占めていた。
地域ごとの比較では、5年間で最も多くの数(累計)のごみが漂着したのは、1位:山口県下関市 約4.7万個、2位:長崎県対馬市 約3.2万個、3位:茨城県神栖市 約2万個であり、日本海側の地域が多い傾向にあった。
重量(累計)については、1位:長崎県対馬市 約6t、2位 茨城県神栖市 約5t、3位:山口県下関市 約4.7tであり、個数と同様に日本海側で多い傾向であった。なお、2位の茨城県神栖市は台風等により一時的に大量の木材等が漂着したため。
さらに、ペットボトルの言語標記等から製造国別の割合を調査し、このうちペットボトルの漂着数が最も多かった沖縄県石垣市は、約8割が中国のものであった。一方、日本海側では、韓国が約3〜5割、中国は約2〜3割確認されるとともに、日本の割合については、対馬暖流の下流に行くほど高くなり、鹿児島県南さつま市と茨城県神栖市では約7〜8割に日本語表記が確認された。瀬戸内海ではほぼ全てが日本のものであった。【環境省】