一般財団法人環境イノベーション情報機構
積水化学、宮城県に塩化ビニール管の製造工場を新設、震災からの復興を後押し
【環境一般 まちづくり】 【掲載日】2015.03.10 【情報源】企業/2015.03.05 発表
積水化学工業は、宮城県亘理町に塩化ビニール管の製造工場を新設し、3月2日に製造を始めた。塩化ビニール管は住宅、ビルの排水管や下水管、農業用途に使われる。同業他社を含めて東北地方で唯一の塩化ビニール管製造工場として、2011年3月の東日本大震災からの同地方の復興を後押しする。出荷数に応じた額を震災孤児などの支援に寄付する。新工場は、傘下で塩化ビニール管製造の羽生積水の東北工場として積水化学の東北物流センター内に設置した。約2億円を投資した。建屋は924m2の面積があり、年間4000tの塩化ビニール管製造能力を持つ。東北地方の震災復興に伴って見込まれる需要拡大に対応するとともに、これまで埼玉県羽生市の羽生積水から輸送していた物流費を抑制する。
塩化ビニール管をはじめとした汎(はん)用品事業は、住宅着工数の減少や公共投資予算の縮小に伴い需要の減少が予想され、積水化学は生産体制の再編を進めてきた。しかし、復興需要が本格化する東北地方で安定した供給体制を構築するため、新工場を造った。積水化学の国内の塩化ビニール管製造拠点はこれが8カ所目で、他に7拠点ある。
この工場で生産する塩化ビニール管には、「がんばろう!東北」の文字を印字する。4月から1年間、塩化ビニール管1本(4m)の出荷に対して2円を宮城県が運営する「東日本大震災みやぎこども育英募金」に寄付する。2月27日に開いた工場の完成式では、インフラ復興に不可欠な資材となる塩化ビニール管製造拠点新設への喜びの声が寄せられた。【積水化学工業(株)】