一般財団法人環境イノベーション情報機構
2002年第2期北西太平洋鯨類捕獲調査船団が出港 イワシ鯨50頭を初めて調査へ
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2002.07.01 【情報源】水産庁/2002.06.28 発表
水産庁は2002年6月28日、第2期北西太平洋鯨類捕獲調査に従事する調査船舶5隻が6月29日から7月14日にかけて出航する予定であると発表した。北西太平洋鯨類捕獲調査は、国際捕鯨委員会(IWC)を設置した国際捕鯨取締条約第8条に基づき実施している調査で、1994年から1999年まで実施したミンク鯨の系統群調査を主目的とした第1期調査が終了し、2000年からは鯨と漁業の競合関係の解明とした第2期調査が開始されている。
このうち2000年・2001年は本格調査前の予備調査として実施されていたが、2002年度からはいよいよ本格調査が開始する。
本格調査では、ミンク鯨150頭、ニタリ鯨50頭、マッコウ鯨10頭、イワシ鯨50頭計260頭をサンプルとして捕獲し、(1)捕食調査、(2)海洋環境モニター、(3)系群調査を行う。
なおミンク鯨の捕獲頭数は、今回新たに実施される沿岸域調査の対象として50頭が追加されたほか、絶滅のおそれが高い種(ワシントン条約の附属書1対象種)とされているイワシ鯨も、予備調査の結果などから推定2万8,000頭まで資源回復がなされているとの判断により、今回から新たに捕獲対象に追加された。
調査地域は三陸沖からカムチャッカ半島南方水域、調査期間は2002年6月29日から9月23日まで。【水産庁】