一般財団法人環境イノベーション情報機構
馬淵川・庄川各水系の河川整備基本方針を策定
【水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2007.07.04 【情報源】国土交通省/2007.06.29 発表
社会資本整備審議会に対し国土交通大臣が意見を求めていた、馬淵川と庄川各水系の河川整備基本方針が、同審議会・河川整備基本方針検討小委員会での審議を経て、平成19年7月2日付けで策定され、同日の官報で公表された。河川整備基本方針は、治水、利水、河川環境など、各水系の河川管理の総合的・長期的な方針を定めるもので、河川環境については整備・保全・維持管理に対する考え方を明らかにしている。
馬淵川は、岩手県北上高地・袖山の標高1,215メートルの地点に源を発し、青森県南部の八戸平野を貫流して太平洋に注ぐ幹川流路延長142キロメートル、流域面積2,050平方キロメートルの一級河川で、今回策定されたその「河川整備基本方針」には、良好な河川景観保全、多様な動植物が生息・生育する豊かな自然環境の維持・再生(ヤマメやイワナの生息場、休息場となる瀬・淵の保全など)、河川工事などによる河川環境への影響回避・低減、外来生物の拡大防止、人と河川との豊かなふれあいの確保、下水道などの関連事業・関係機関と連携した水質保全、住民参加による河川清掃、河川愛護活動の推進、防災学習、河川利用に関する安全教育、環境教育等の充実−−などが環境保全項目として盛り込まれている。
一方、庄川は岐阜県高山市・烏帽子(えぼし)岳の標高1,625メートルの地点に源を発し、砺波(となみ)平野を通り、日本海に注ぐ幹川流路延長115キロメートル、流域面積1,189平方キロメートルの一級河川で、「河川整備基本方針」の環境保全項目には、良好な水質・河川景観の保全、多様な動植物が生息・生育する豊かな自然環境の維持・再生(イチモンジタナゴ、トミヨの生息場所になっている河道内のワンドや湧水箇所周辺環境の保全など)、河川工事などによる河川環境への影響回避・低減、発電による減水区間の流況改善、河川敷地の適正利用、人と河川との豊かなふれあいの確保、住民参加による河川清掃、河川愛護活動の推進、防災学習、河川利用に関する安全教育、環境教育等の充実−−などの内容が示されている。【国土交通省】