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環境ニュース[国内]

有明海ノリ不作対策中間取りまとめへの意見を募集 開門調査の条件などを検討 

水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2001.10.16 【情報源】水産庁/2001.10.16 発表

 水産庁では、平成13年9月20日に開催された第6回農林水産省有明海ノリ不作等対策関係調査検討委員会で策定された「有明海ノリ不作の対策等に関する中間取りまとめ」をホームページ上で公開し、一般から意見を募集している。
 この報告書では、平成12年度のノリ不作の主な原因となった珪藻赤潮の広域的、連続的な発生要因について、秋季の大量降雨の後に晴天が続き、それに高水温が加わった異常気象・異常海象によってもたらされたものであると結論づけた。このため、同様な事態が2年続けて起こることは考えにくいとしている。
 一方、二枚貝類の不漁については、底質の泥化や貧酸素水塊の発生など、底層環境の変化が関与している可能性を指摘しているが、最終的に決め手となる原因を特定することはできなかった。このため、底層環境の変化の実態把握や底質環境と二枚貝の生理・生態との関係の調査研究が今後さらに必要であるとまとめている。
 また調整池内の干潟浅海域の水質浄化能力の評価や調整池内の水質や浮泥による赤潮発生への影響などを解明するため、諫早干拓調整池排水門を開けて調査を行うことが検討され、この検討の過程で排水門の開門による環境影響評価の実施など、開門調査に当たって必要となる前提条件の整理や開門方法決定のための予備調査なども実施された。
 なお、有明海の環境変化については長期的な情報の収集が別途行われており、独立行政法人水産総合研究センターが実施している行政対応特別研究「有明海の海洋環境の変化が生物生産に及ぼす影響の解明」では、赤潮の成因となる珪藻の休眠胞子の分布が、有明海では瀬戸内海の10倍の密度であること、昨年のノリ不作の原因となった大型珪藻類(Rhizosolenia imbricata)は休眠胞子を作らないことなど、注目すべき結果が得られている。【水産庁】

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