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環境ニュース[国内]

一般国道464号北千葉道路・印旛〜成田間建設事業の環境アセス書に対し環境大臣意見送付

環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2005.10.21 【情報源】環境省/2005.10.20 発表

 環境省は、千葉県の「一般国道464号北千葉道路(印旛〜成田間)」の建設事業に関する環境影響評価書について、国土交通大臣から意見を求められたことに答え、平成17年10月20日付けで環境大臣意見を提出した。
 この事業は千葉県印旛郡印旛村若萩から同県成田市大山まで、延長約13.5キロメートルの4車線の道路を建設するもの。併設される成田新高速鉄道線建設事業とともに、県立自然公園の湿地性希少鳥類生息地の一部を横断するなどの計画がある。
 事業者である千葉県が作成した環境影響評価書は、その前段階の文書である環境影響評価準備書への千葉県知事意見を踏まえ、印旛沼を横断する部分のトンネル化を検討したが実施が困難であること、景観への配慮のため橋梁の構造形式や高さを変更したことなどが加筆され、追加的な予測・評価が行われている。
 これに対する環境大臣意見としては、(1)サンカノゴイなどの湿地性希少鳥類の生息地に代償措置(注1)として施すヨシ原造成は工事より先に着手し、鳥類が生息できる環境を確保すべき、(2)オオタカやサシバの営巣地が多数確認されている計画路線周辺でのコンディショニング(注2)実施にあたって、事前繁殖状況調査の実施や営巣期の工事中断など適切な措置を講じていくべき、(3)併せて実施される成田新高速鉄道線建設事業と連携して更なる騒音対策を講じていくべき、(4)印旛沼の流域を通過することから、路面排水の流入負荷の低減に一層努めるべき、(5)事後調査は成田新高速鉄道線建設事業と連携して実施し、調査結果を踏まえた対応をとるべき−−といった内容を盛り込んでいる。
 なお、事業者である千葉県に対しては、国土交通省関東地方整備局長からこの環境大臣意見を勘案した意見が述べられることとなる。

(注1)損なわれる環境要素の価値を補う措置。米国NEPA(国家環境政策法)では「ミティゲーション(環境影響緩和措置)」のうち、事業を実行しない「回避措置」、開発行為の環境影響を最小限に抑える「低減措置」を十分に行えない場合に初めて代償措置を実施すべきとしている。
(注2)開始時点では工事規模を小さくとどめ、徐々に大きくしていくことによって野生動物を騒音などに慣らしていく手法。【環境省】

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